PRP療法とは、自分の血液中の血小板に含まれる成長因子が持つ修復能力を利用し、身体の局所におこっている炎症を鎮めたり、傷の修復を早めたりする治療です。
成長因子が細胞増殖や血管新生を誘導して、創傷治癒を促すと考えられており、不妊治療分野への応用としては、「胚移植をしたいのになかなか子宮内膜が厚くならない方」や「原因不明の着床障害がある方」に効果が期待できます。
方法は、胚移植周期に採血し、特殊な方法で血小板成長因子を抽出して、経腟的に子宮内へ注入します。これを通常2回実施してから胚移植を行います。
この方法を行うことで、子宮内膜が厚くなることが期待でき、妊娠率が向上する可能性があります。
当院では抗凝固剤不使用のPRP専用真空採血管を使用し、通常の採血管よりも血小板成長因子の濃度が高い濃縮型のPRPを作成できます。
患者様ご自身の血液を使うため、副作用が起こる可能性は低いと思われますが、再生医療にあたりますので、実施前には担当医師から詳しい説明をします。
PRP療法は再生医療であるため、各地域厚生局への申請認可が必要です。
まだ全国的に実施施設は少ないですが、今後期待される治療で、当院では2019年10月1日に「再生医療等提供計画」の届出が受理され承認されました。(計画番号:PB5190022)
その結果、PRP療法が実施可能となりました。
PRP療法をご希望の患者様はお電話にてお問い合わせいただくか、診察の際に医師へお声がけください。
※他施設での胚移植を予定されている方も当院でPRP療法のみ受けて頂くことができます。